これまで太陽光発電で売電し、自宅の電気を賄ってきたが2019年以降、電力の固定買取制度の終了をきっかけに蓄電池の導入を検討している方も多いかと思います。
蓄電池を購入し電気代削減に役立てたいが蓄電池のことがよくわからない。蓄電池は電力を貯められるようだけど、導入にメリットはあるの?
このように悩んでいませんか?
蓄電池は「貯めた電気を売る」という投資目的ではなく、災害時での備えや電気代削減目的での導入が最適です。蓄電池は太陽光発電設備との相乗効果が大きいため、現在太陽光発電設備を設置している方にとって蓄電池の導入は最良の選択と言えるのです。
このコーナーでは、蓄電池とは?蓄電池の仕組み、必要性についてお話しします。また、蓄電池導入のメリット・デメリットについても解説しますので、どうぞ最後までお読みください。
蓄電池とは?
蓄電池は何度も充電し使用できる「電池」を言います。スマートフォン、電気自動車等に使用される電池も「蓄電池」です。
蓄電池には大きくわけて4つタイプがあります。
蓄電池のタイプ
- 単機能型
蓄電池、パワーコンディショナーで構成される一般的な蓄電システム
- ハイブリッド型
太陽光発電・蓄電池両方のパワーコンディショナーを一体化させた蓄電池
- トライブリッド型
太陽光発電・蓄電池+電気自動車パワーコンディショナーを一体にした蓄電池
- スタンドアローン型
主にコンセント(商用)から電気を貯める、ポータブル蓄電池
太陽光発電設備と蓄電池を組み合わせた場合、太陽光発電設備と蓄電池両方のパワーコンディショナーが一体化したハイブリッド型が良さそうですが、現在、すでに太陽光発電設備を設置されているのであれば、太陽光発電設備用のパワーコンディショナーを撤去する必要があります。
しかし「単機能型」蓄電池であれば、蓄電池用パワーコンディショナーを設置するだけでよいので、ハイブリッド型蓄電池のように太陽光発電設備用パワーコンディショナーの撤去費用がかかりません。費用・設置場所など様々なことを考慮し、ご家庭で蓄電池をどのように使いたいかによっても蓄電池の選択が変わりますので、生活スタイルに合わせた「蓄電池」タイプを検討してみましょう。
蓄電池の仕組み
蓄電池の仕組みは簡単に言えば「充放電」の繰り返しで、乾電池と同じ原理です。
蓄電池は内部に電解液が入っており、セパレーターで正極(プラス)と負極(マイナス)に分かれています。電解液に溶けやすい負極(マイナス)の金属が電解液に溶け、電子を発生し、その電子が正極(プラス)に流れ、発生した電気が放電されるという仕組みになっています。
充電は逆の流れで、正極の金属を溶かし電子を発生し負極へ流れ金属に戻ることで充電完了という状態になります。電気を充電し、放電したらまた貯めるというのが蓄電池の仕組みです。
蓄電池の必要性
蓄電池は初期費用が高額ですが、太陽光発電設備を設置している住宅で「発電」した電力を効率的に使いたいという方には必要な設備と言えます。また蓄電池は万一の災害時、電気の供給がなくても使用でき、電気を自家で賄うことで使用料金の削減も可能です。
蓄電池の必要性があるケース
- 太陽光発電設備がある方で、蓄電池と併用で日中に蓄えた余剰電力を朝晩使用により電気料金を削減したい方
- 災害時対策に備えたい方
ご自宅に蓄電池の設置を計画するにあたり、現在の状況や将来的なことを考慮し必要性の有無を考え導入を検討しましょう。
蓄電池のメリットとデメリット
蓄電池には電気代が安くなる、非常時に電気が使用できるなどのメリットがあります。しかし、初期投資が高価であることや設置場所を確保しなければならないというデメリットもあるのです。
メリット
- 電気代が安くなる
- 災害時・非常時に電気が使用できる
- パワーコンディショナーを新しくできる(ハイブリッド型の場合)
デメリット
- 初期投資が高価
- スペースの確保が必要
- 寿命があり交換が必要
電気料金プランを深夜電力使用プランに変更すれば、料金の安い深夜に電気を蓄電池に貯めておき、単価が高い日中に電気を使用することで料金が安くなります。また、太陽光発電設備を設置していれば発電された電気を日中に使用し、余剰電気を蓄電池に貯められますので夜間に蓄電池の電気を使用することで「昼の高単価の電気」を買う必要がなくなるわけですね。
蓄電池はライフラインに影響が出る非常災害時でも電気の使用が可能です。蓄電池には家庭全ての電力を補える「全負荷型タイプ」と特定の部屋(あらかじめ設定された部屋)の電力を使える「特定負荷型タイプ」があります。一見すると「全負荷型タイプ」の蓄電池が良い感じがしますが、相応の蓄電池容量が必要となるため、各ご家庭のニーズに合わせた選択が必要です。
蓄電池はメリットが大きいですが、導入費用が高価である点、そして敷地内に蓄電池設置用の置き場の確保が必要になるというデメリットがあります。蓄電池のメリットやデメリットを考慮し販売業者等に相談しながら、導入を検討してみましょう。
FITにおける固定価格買取期間2019年問題とは
2019年問題とは2009年11月から家庭での太陽光発電による電気買取りがスタートした「再生エネルギー固定価格買取制度(FIT)」が買取期間10年保証の満了を迎えることです。
2009年当時、売電価格は48円/kWhと、とても高かったため太陽光発電設備を導入した家庭が多くありました。2019年買取制度満了対象家庭は50万世帯に上り、今後、太陽光発電設備による電気買取金額は右肩下がりで、売電してきた方々にとり、今後の対策に頭を悩ませることになります。
2019年問題を受け、現在「卒FIT」を考え動き出す方が増え、結果、家庭用蓄電池を導入し自家消費することが注目されています。
固定価格買取期間終了に合わせた蓄電池導入
太陽光発電設備で作られた電気は蓄積できないため、余剰電力は使い切るしかありません。
そこで大きく役立つ設備が「蓄電池」なのです。固定買取期間の終了で、売電に変わり蓄電池利用による「自家発電」の太陽光設備の有効活用に注目が集まっています。
以前、とても高価であった蓄電池ですが、2015年の家庭用蓄電池実売価格は22万円/kWhで、2018年は約18万円/kWhに近づきつつあります。ひと昔前まで高価で、なかなか手が出せなかった蓄電池の価格が現在購入しやすい価格まできているのです。
現在の蓄電池価格相場は100万円前後(本体+設置費用)ですが、商品・販売店等によって変わりますので蓄電池設置業者等に相談しながら蓄電池導入を検討してみてはいかがでしょうか。
固定価格買取期間終了に合わせた蓄電池導入は、今後の家庭電気プランを考えた最適な方法と言えるでしょう。
蓄電池と太陽光発電組み合わせで節約効果抜群
蓄電池単独で発電しませんが蓄電でき、太陽光発電設備は発電できますが蓄電できません。つまり、蓄電池と太陽光発電設備を組み合わせることで、相乗効果を生み自家発電が可能になり節約効果が抜群になるのです。
電気料金の安い深夜電力プランの契約で、夜間電力を蓄電し日中の電気に使用するだけでも、日中の高い電気料の支払いが少なくなりますので節約になります。
さらに、太陽光発電設備を設置されているのであれば、日中に発電された電気を使用し余剰分を蓄電池で貯め、蓄電した電気を夜間の電気で使用すれば日中の電気料金をまるまる支払う必要がなくなり、大きな節約につながります。
太陽光発電設備を設置されているのであれば、蓄電池併用で大きな節約効果が発揮されますので蓄電池の購入をおススメします。
後悔しない蓄電池購入でエコライフを楽しもう
2009年当時、多くの方が太陽光発電設備を導入し、再生エネルギー固定価格買取制度(FIT)による売電で光熱費の削減や生活スタイルに潤いをもたらせていました。
しかし、現在、買取り保障期間が過ぎ太陽光発電設備により作られた電気の活用に迷っているかもしれません。
蓄電池は太陽光発電設備により作られた電気を「蓄電」できるため、使いたい時に「電気料金」を気にせず使えるというメリットがあります。FITが終了する「今」が蓄電池購入のベストタイミングと言えるでしょう。
また、現在、太陽光発電設備を導入していない場合でも「蓄電池」の導入と合わせ併用し、電気は買うものでなく「作る」という生活スタイルに変更するのも良いですよね。
蓄電池は高価ですが、補助金を利用すれば負担も少なくなりますので、この先の未来を見据え後悔しない蓄電池購入でエコライフを楽しみましょう。
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