FIT(エネルギー固定価格買取制度)が終わることを踏まえ、電気を有効活用しようと蓄電池の購入を検討されている方が多くいますが、あなたもその一人かもしれませんね。

電気料金の上昇、FITの終了とともに蓄電池を購入し電気を節約したいけど、蓄電池は何を基準に選べばいいの?メーカーも色々あり、販売金額も様々・・・。

このように悩んでいませんか?

蓄電池は「容量」「使い方」「非常時電源の考え方」など、様々な選び方の基準があり、基準を誤って購入してしまうと後悔することになりかねません。

本日の記事では蓄電池の選び方基準についてお話しします。また、蓄電池を選ぶ際の基準となるポイントや蓄電池おすすめメーカーについても解説しますので、最後までお読みください。

蓄電池の選び方基準

蓄電池には「パワーコンディショナーのタイプ」「容量」「負荷タイプ」「非常時の使い方」などを基準とした選び方があります。また、蓄電池価格も80万円前後~150万円前後まで開きがあり、価格の安い蓄電池を安易に選んでしまうと非常時に必要な電気が使えない場合や、節電効果が薄くなってしまうことも考えられます。

「蓄電池選び方基準」(太陽光発電設備を設置されている方を基準にしています)

単機能型:蓄電池に付属するパワーコンディショナー1台、太陽光発電設備用1台

ハイブリッド型:蓄電池、太陽光発電設備セットでパワーコンディショナー1台

蓄電池容量:5kWh未満

蓄電池容量:5kWh~8kWh未満

蓄電池容量:8kWh以上

全負荷型:非常時、蓄電池のみで複数部屋の電気を供給

特定負荷型:非常時、あらかじめ設定していた部屋、電化製品などに電気を供給

負荷タイプは非常時にどの程度の電気が必要かによって変わってきます。全負荷型であれば停電時であっても、多くの部屋の電源を確保できますが、当然蓄電池の容量は大きくなり高価になるため慎重な選択をしましょう。

蓄電池の使い方を明確にする

蓄電池をどのような目的で使うのかを購入前に明確にしておきましょう。

「蓄電池使用の目的」

蓄電池にはメーカーにより多少の違いはありますが、主に5つの運転モードがあります。使用目的に合わせモードを切り替えることで蓄電池の有効利用ができます。



「経済優先モード」固定買取期間中使用

日中の電気料が高い電力を補う目的で、売電価格が安い夜間に蓄えた電気を放電するモード

「蓄電優先モード」災害時の停電に備える

災害時の蓄電池の残量不足を避けるため、日常的に電気の蓄えを優先するモード

「自立運転モード」災害時の停電に電気を使用

災害により停電した際「自立運転モード」に切り替え蓄電池に蓄えた電気を使用するモード

「ピークカットモード」ピーク時電力を抑える

朝、夕方の電力消費ピークに蓄電池から放電し、購入電力を減らすモード

「環境優先モード」自家発電で電気を節約※太陽光発電設備併設



日中は太陽光発電設備で電力を消費し余剰電力を貯め、夜間に蓄えた電力を消費するモード

卒FITの方は経済モード以外でのモード使用になりますので、蓄電池使用の際は取扱説明書などでしっかり確認しておきましょう。

蓄電池を容量から選ぶ基準

蓄電池は5kWh~8kWh、さらに大きなものだと10kWh前後の商品もあります。容量が大きければ蓄電量も増え安心できますが、それに比例し費用も高くなります。しかし、蓄電池の容量が小さいと賄える電気料も少なくなるので注意が必要です。

では、蓄電池を容量から選ぶには、何を参考にすれば良いのでしょうか。現在、太陽光発電設備を設置している場合と、未設置の場合、二通りを参考にしてみましょう。



【太陽光パネル設備設置の場合】(固定売電終了後)

※太陽光で発電していない時間帯(デイタイム(昼間))以外の電気使用量を調べましょう。

例)月280kWh使用

朝晩:110kWh

昼間:30kWh

夜間:140kWh

朝晩+夜間電気料合計:250÷30(月割り)=8.3kWh

蓄電池容量は実質容量が9kWh前後の商品が良いと判断できます。



【太陽光パネル設備未設置の場合】

※深夜電力で朝晩・昼の電力を補う蓄電池を使用したケースです。

※朝・晩で使う電気使用量を調べましょう。

例)月280kWh使用

朝晩:110kWh

昼間:30kWh

夜間:140kWh

朝晩+昼間電気料合計:140÷30(月割り)=4.6kWh

蓄電池容量は実質容量が5kWh前後の商品が良いと判断できます。

災害停電時の電気の使い方で蓄電池タイプを決めよう

蓄電池タイプの選び方の基準として「災害停電時」の電気の使い方から判断する方法があります。非常時、災害時は電気の供給が停止する場合があり、家庭にも様々な影響が出ます。

停電時でもほとんどの部屋で電気が使用できる全負荷型蓄電池、特定箇所のみの電力供給対応の特定負荷型のどちらかを選択できます。

蓄電池の選択をするにあたり、よく使う電化製品の消費電力を把握しておくと良いですよ。

【1時間あたりの消費電力】

使用家電の種類消費電力
冷蔵庫0.1kWh
一部屋の照明0.05kWh
テレビ0.1~0.2kWh
携帯電話・スマートフォン充電0.01kWh
パソコン0.1~0.2kWh
電子レンジ1~1.5kWh
電子ケトル1.5kWh
エアコン0.5kWh~1kWh

※一般電化製品電力値参考

災害停電時、一日の消費電力は4kWh程度と言われていますので4kWh以上の蓄電池を使用すれば少なくとも、1日分の電力は確保できるでしょう。

全負荷型と特定負荷型から蓄電池を選ぶ

蓄電池には家全体に電力供給できる「全負荷型」と特定エリアに電力供給できる「特定負荷型」の二種類があります。

「蓄電池比較表」(5kWh蓄電池使用の場合)

電力供給エリア200V家電対応電力供給時間
全負荷型蓄電池家全域〇(対応が多い)平均1~1.5日
特定負荷型蓄電池家指定区域△(未対応が多い)平均2~3日

全負荷型は災害停電時でも家全体の電力を供給し、日常と変わらない生活が可能で電子レンジ、エアコンなど200V電源が必要な家電製品も使用できます。

ただ、当然ながら消費する電力が多くなるため、蓄電量が高い全負荷型蓄電池は高額になるのです。
これに対し、特定負荷型蓄電池は災害停電時に「あらかじめ指定した部屋」のみの電力使用ですので、電気消費量は必要最小限で済みます。

蓄電池は災害停電時の電気の使い方を検討し、費用とのバランスを考え選ぶようにしましょう。

蓄電池と太陽光発電設備併用ならパワーコンディショナーを一新しよう

蓄電池、太陽光発電設備はそれぞれ「パワーコンディショナー」が必要になります。

現在、太陽光発電設備を導入されているのであれば、蓄電池を導入する際パワーコンディショナーの一新をおススメします。

パワーコンディショナーには蓄電池と太陽光発電設備用を一体化した「ハイブリッド型」があり、これまで使用していた太陽光発電設備のパワーコンディショナーは不要になります。

太陽光発電設備と併設されたパワーコンディショナーの寿命は約10年前後ですので、設置から10年以上経過しているのであれば交換が必要になります。蓄電池導入に伴い太陽光発電設備と蓄電池用2台のパワーコンディショナーの設置は費用、設置場所やメンテナンスの観点から見てもおススメできません。

太陽光発電設備と蓄電池のパワーコンディショナーは「ハイブリッド型」を検討してみましょう。

蓄電池おすすめメーカー特徴や保証徹底比較

蓄電池メーカーは複数存在しますが、今回は代表的な蓄電池販売メーカーの特徴や保証について比較してみましょう。

【蓄電池販売メーカー比較表】

容量停電時動作室外機保障
パナソニック3.5~11.2kWh全負荷
特定負荷
ハイブリッド10年
シャープ4.2~9.5kWh全負荷
特定負荷
ハイブリッド10年
京セラ5.0~15kWh全負荷
特定負荷
単機能15年
オムロン4.2~16.4kWh全負荷
特定負荷
ハイブリッド
単機能
15年
長州産業7.04~14.08kWh全負荷
特定負荷
ハイブリッド
単機能
15年

Panasonic(パナソニック)

パナソニックは太陽光発電設備と蓄電池の連携を考え「住宅用創蓄連携システムS+」を掲げています。小容量から大容量まで「暮らし」や設備に合わせ選べる業界最多のバリエーションの蓄電池を販売。蓄電池を小容量から最大、37.8kWhまで最適な容量の選択が可能です。

出典:Panasonic太陽光発電・蓄電システム【住宅用】創蓄電連携システムS+

SHARP(シャープ)

シャープの蓄電池「クラウド蓄電池システム」は業界シェア1位で、多くのハウスメーカーの主力商品としても採用されています。保障内容は無償10年ですが、有償15年まで延長が可能です。また、シャープではHEMS「COCORO ENERGY モニタリング」による故障監視サービスもあり万一の時でも安心です。

出典:SHARP:クラウド蓄電池システム

京セラ

大量に充電できる蓄電池をご希望なら、業界トップクラスの蓄電池容量を誇る京セラの蓄電池システムがおススメ。蓄電池タイプは「大容量」「小型スタンダード」に加え太陽光発電設備から蓄電池への充電時の電流変換不要の「マルチDCリンクタイプ」もあり、変換ロスが少なく充電効率に優れています。

出典:京セラ蓄電池システム

オムロン(OMRON)

オムロンの蓄電池システム「太陽光発電用ハイブリッド蓄電システムKP55S」はエネルギーの変換効率、省スペース、発電のムダをなくした蓄電池システムです。オムロンは3つのエネ「創エネ」「蓄エネ」「省エネ」を製品理念に持つ安定企業と言えます。

出典:オムロン「太陽光発電用ハイブリッド蓄電システムKP55S」

長州産業

長州産業は太陽光発電と蓄電池システム両方の幅広いノウハウがあり、万一のトラブル対応も万全です。蓄電池システムは「全負荷型」「特定負荷型」、パワーコンディショナーもハイブリッド型・単機能型など多彩なラインナップを揃えており、多くのお客様ニーズに応えることができます。

出典:長州産業「太陽光発電・蓄電池システム」

蓄電池メーカーはそれぞれに種類・保障・特徴があり多彩と言えます。蓄電池メーカーを選ぶ際は「価格の安さ」だけを比較するのではなく、蓄電容量や保証期間、メンテナンスや緊急時対応など蓄電池導入後に後悔しない選択をしたいものですね。

ベストな蓄電池を選び電気有効活用でゆとりある生活をしましょう

蓄電池は「安い」という理由だけで選択すると、容量により災害停電時に思うように電気が使えないことや、電気使用料に見合わないことで節電にならないということになりかねません。

蓄電池は現在、ご自宅での電気使用量や使い方に応じた商品を購入しましょう。

また、災害停電時の電気の使い方、太陽光発電設備との併用など様々な条件を確認し、蓄電池価格・保障なども加味しながらベストな蓄電池を選び、電気を有効活用し、ゆとりある生活をしましょう!


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